かつてにっかつロマンポルノの『暴行儀式』(1980)、『女教師 汚れた放課後』(1981)などで頭角を現し、『遠雷』(1981)、『雪に願うこと』(2006)、『ヴィヨンの妻』(2009)など滋味にあふれた秀作を発表してきた根岸吉太郎監督。京橋のフィルムセンターにて、その根岸監督の自選特集が行われている。2000年代の根岸監督の作品中で最高傑作ではないかと思われるのが『サイドカーに犬』(2007)。