女優、映画俳優、(1909-1977)、山口県下関市出身 15才で映画界に入り、大部屋時代を経て、松竹映画の大スターへ。 戦後は、溝口健二作品に出演した。しかし、晩年は、不遇な境遇に遭い、1977年にこの世を去った。死の直前、「目が見えなくなっても、演じれる役があるかしら」と漏らした。 いとこは映画監督の小林正樹。 死後、新藤兼人が田中絹代の自伝小説を執筆した。
"昭和の働く女性映画"最終回は何と大ヒットメロドラマ! おおまかなストーリー 映画の感想 ➀働くシングルマザーという設定が古びていない! ②規則違反を黙って受け入れてあげる人情がいい! ③総集編なので話が急に飛ぶ(笑) この映画のエピソード ➀主演の2人は本当は出たくなかった! ②主演2人の反応とは裏腹に映画は空前の大ヒット! ③ファンレターが殺到! ④主題歌「旅の夜風」も空前の大ヒット! 余談:すれ違いメロドラマはまだ作れる! 最後に "昭和の働く女性映画"最終回は何と大ヒットメロドラマ! 女性弁護士、車のセールス 広告代理店の社員に続く "昭和の働く女性映画"シリーズ最終回は シングルマザ…
プロフィール(前回の続き) 少女ながら身内に収入をあてにされるも映画には恵まれる 松竹からP・C・Lに移籍する 代表的な主演映画に出会う 黒澤明監督に恋心を抱くも叶わず 前回の子役時代からの続きです shouwatorajirou.com ここでは高峰さんが子役から 少女スターとして活躍された時代に 迫っていきます プロフィール(前回の続き) (映画「馬」より) 少女ながら身内に収入をあてにされるも映画には恵まれる 1936年1月、松竹は撮影所を蒲田から 新設の大船へ移す 秀子は12歳で子役から娘役への転換期 という難しい時期にあって 役に恵まれなかったが 五所平之助監督のメロドラマ大作 「新…
風の中の牝雞 佐野周二 Amazon ★★★ 東京の下町。雨宮時子(田中絹代)は幼い息子と2人で一軒家に間借りしている。夫・修一(佐野周二)はまだ戦争から帰ってこない。時子は着物をすべて売り払うほど困窮していた。ある日、息子が熱を出して入院する。時子は入院費用を工面するのため売春するのだった。その後、修一が復員してくる。 戦後の復興と夫婦の再建を重ねたドラマ。戦争も過ちなら売春も過ちであるが、全部忘れて乗り越えていこう、というのが物語の骨子だ。序盤からたびたび挿入されるのが建設中の巨大建築物で、これは戦後の復興を象徴している。この建築物が夫婦のプロットに合流するところが本作の肝だろう。東京は空…
小津安二郎監督『宗方姉妹』新東宝,1950大佛次郎原作,姉,節子(田中絹代),妹,満里子(高峰秀子). 『宗方姉妹』薬師寺の姉(田中絹代)と妹(高峰秀子) 父親(笠智衆)のこと,妹のこと,そして無職の夫(山村総)の心配をして生きているのが姉.長女として京都で療養している父の余命宣告を心にしまい,自分は,夫と妹とくらすために東京でバー経営している. 『宗方姉妹』父親(笠智衆)は,死を予感していた. 仕事がみつからず節子に苦労をかけていることで亮助(山村総)は自暴自棄でありながらもきつくあたる.妹の目からは姉は幸せにはみえない. 『宗方姉妹』義理の兄(山村総)と満里子(高峰秀子) 亮助は,能力があ…
小津安二郎監督『風の中の牝鶏』松竹1948まだ中年のころ小津ブームがあって,テレビでも本でも特集があった.どうしても,中断.老年にみていこうとするのは残りの人生を考えると避けてばかりはいれないから. 中高生のころの,勉強を思い出す.**『晩春』(1949)と『麦秋』(1951)は原節子が魅力的であった.そんな明るいお嬢さんがいれば家族も穏やかにくらせる. **『風の中の牝鶏』(1948)は小津作品の中でも系統がちがうらしい.3つしか見ていないことと2つは原節子で,これは田中絹代だからたしかに違う.作品評価は低い.見慣れてきたためかもしれないが私には,この物語と光景のほうがおもしろかった. 『風…
俳優の映画監督佐分利信田中絹代も映画監督 有馬稲子の結婚に反対する佐分利信 なだめる妻役、田中絹代 この後、両手で顔を覆って泣く演技の有馬稲子 ja.wikipedia.org www.1101.com
今度の映画紹介は昭和の「立ちんぼ」! おおまかなストーリー 映画の感想 ➀田中絹代さんが文字通りの体当たり演技で圧倒! ②終戦直後の焼け跡の町がリアルさを醸し出している ③男性たちがただの悪者だけではないのがいい ④フェミニスト・溝口監督ならではの作品 この映画の時代背景 ➀戦争未亡人 ②慰安施設設置と街頭売春婦の出現 "令和版"街頭売春婦「立ちんぼ」とは? 国はすぐに"格差是正""貧困対策"を 映画「夜の女たち」のエピソード ➀ロケ撮影で人だかりができた ②映画は大ヒット!絹代さんも演技賞を受賞! 今度の映画紹介は昭和の「立ちんぼ」! 今回は近年報道され注目されている "令和版"路上売春「立…
★★★★☆ あらすじ 終戦後の日本。戦地に行った夫の帰りを待つ女は、急病になった幼い息子の治療費に困り、一度だけ身を売ってしまう。 youtu.be タイトルの読みは「かぜのなかのめんどり」。 感想 主人公は夫の帰りを持つ一児の母だ。そんな主人公が、金策のために着物を売りに行くところから映画は始まる。そこで交わされる女同士の会話には、暗い未来の予感が漂っていて、最初から重い気分になってしまった。彼女は不測の事態が起きればすぐに立ち行かなくなる綱渡りの日々を送っている。 悪い予感は、息子の急病によって現実のものとなる。身を売ってなんとか急場をしのいだ主人公だったが、ようやく帰ってきた夫にそのこと…
平安シリーズ最終回はまたしても国際映画祭受賞作! おおまかなストーリー 映画の感想 ➀平安時代の奴隷制度がブラック企業文化に重なる! ②まるで水墨画のように美しいモノクロ映像 ③人間の尊厳を訴えるストーリーが心を打つ この映画の時代背景 ➀平安時代の身分制度 この映画のエピソード ➀ヴェネツィア国際映画祭で3作連続受賞! ②香川京子さんは入水シーンを「死ぬ覚悟で」挑んだ! ③子役時代の津川雅彦さんが出演! 最後に(日本のブラック企業文化について) 平安シリーズ最終回はまたしても国際映画祭受賞作! 大河ドラマ「光る君へ」の放送に便乗?して 始めた平安の時代劇映画紹介シリーズは 最終回となる今回も…
格差映画第2弾は小林正樹監督の純愛青春映画! 簡単なストーリー紹介 当時の若きスターのキャスティングがお見事! 木下恵介監督が書いた脚本の出来がいい 世の中の不条理を初めて知った青年の成長物語? この映画は脚本賞を多数受賞! この映画の背景にある終戦直後の格差 現代も病気でも入院できない貧困家庭がある 格差映画第2弾は小林正樹監督の純愛青春映画! 前回の黒澤明監督「天国と地獄」(1963年) に続く格差映画シリーズ第2弾は 「切腹」や「人間の條件」といった 重厚な映画で世界的に有名な小林正樹監督の 長編デビュー作にして美しい純愛の 青春物語「まごころ」(1953年)です! (劇中で窓の外を見つ…
監督 今井正 脚本 八柱利雄 山形雄策 出演 花柳小菊 河野秋武 菅井一郎 藤田進 江川宇礼雄 志村喬 河野糸子 田中筆子 浜田百合子 田中春男 花沢徳衛 家の近所に「不味かったら全額返金、美味しかったらもう一杯」とかいうスローガンを掲げているラーメン屋があります。 ラーメンを食べた後で「不味いっ!」って言えば「全額返金」なんでしょうが、食べ終ってからそんなことを言える人っているのか?全額返金ってラーメンの他にビール頼んでても全て返金されるのか? さらに「美味しかったらもう一杯」以下がないんだけど、もう一杯食べてね、でも有料で。なのか 美味しかったらもう一杯無料!なのか? が疑問な平和な暮らし…
1950年 日本 あらすじ 小津安二郎が松竹を初めて離れ新東宝にて撮った、大佛次郎原作の文芸映画。正反対の性格の姉妹と、姉の夫、姉の昔の恋人と死期を悟っている父……の人間模様が複雑に絡み合う。 宗方家の節子、満里子姉妹の父・忠親は、京都で療養生活を送っている。節子は、失業中の夫・三村を抱え銀座でバーを営んでいるが、三村は酒浸りで職を探す気はないらしい。満里子には、そんな姉がもどかしい。 宗方姉妹 田中絹代 Amazon 宗方姉妹 (中公文庫 お 45-2) 作者:大佛 次郎 中央公論新社 Amazon 2023.12.13 BS松竹東急録画。この映画のタイトル「むねかたきょうだい」なのね。漢字…
週一の水汲み、法花寺湧水。 大地の恵みをいただき、些少ながら感謝をお供え箱に。 手をあわせた先、雨にうたれる淡いピンクの花。 通い始めて何年? 今まで君に気づかなかった。 『 こんにちわ、初めまして 』 オドリコソウ ( 踊子草 ) シソ科の多年草。 ホトケノザ ( 仏の座 ) は、近い親戚っち。 ミントやラベンダーも、仲間だとか。 な〜んも知らんかった花とおいさん、おゴメンな。 下田逸郎の『 踊り子 』を聴ながら調べてみた。 『 伊豆の踊り子 』吉永小百合ちゃんや山口百恵ちゃん作品は、映画館で観た。 中でん、内藤洋子ちゃんが最高!( あくまでも個人の感想、あしからず ) これまで6人の方が演…
始まったばかりの朝ドラ「寅に翼」の主人公は、日本初の女性弁護士・三淵嘉子。「女性初」というキーワードで、人物を探してみることにしました。みな、ガラスの天井をうち破った人。三淵を入れて50人。 二階堂トクヨ:日本最初の女子体育専門学校(日本女子体育大学)を創設。 佐藤千夜子:日本人レコード歌手第一号。「波浮港」。 田部井淳子:女性で世界初のエベレスト登頂に成功。女性世界初の6大陸最高峰征服。 大関早苗:女性におしゃれの仕方を教える学校(東京チャームスクール)を開設。 向井千秋:日本女性初の宇宙飛行士、日本人では3番目。 荻野吟子:日本最初の女医。 樋口久子:全米女子プロ選手権を制したゴルフの女王…
数ある食材の中で何が一番好きかと問われたなら、私は水鳥がそうだと答えよう。家鴨、鵞鳥と聞いてそわそわせずにはいられない。ドナルド・ダックを見ても涎がでるくらいだ。淡白な味わいの鶏とは別の、肉にぎっしり血の詰まったような、独特のコク。私が日本の中華料理屋にさっぱり行く気がしないのは、大抵の店がこれを用意していないから。北京の北京ダックはもちろんのこと、広東の焼味、滷水しかり、江南の八宝鴨しかり、中国人にとっても水鳥の類いは最高の御馳走の一つだろう。仮にも中国料理の看板を上げながらそれを客に提供しないなんて、何と言う手抜き!まるで原節子の出ない小津映画、三船敏郎の出ない黒澤映画、高峰秀子の出ない成…
渋谷のNHKホールの「全国短歌大会」に参加した。妻が短歌をやっているのでお伴。快晴の春日和で、都心はごった返していた。春到来。 短歌関係では一番大きな大会のようで、NHK紅白歌合戦の会場は満杯だった。やはり年配者がほとんど。渋谷の街のものすごい混雑とあちこちで行われているイベントでは、若者と外国人が目立ったが、こういう大イベントもあるのだ。今年で25回目。 永田和弘。小島ゆかり。川野里子。俵万智。穂村弘。私が知っている短歌会のスターも参加。朗読は加賀美幸子。さすがに豪華版だ。選者は昭和19年生の三枝昴之、22年生の永田和弘から、平成元年生の大森静佳まで。中心は小島ゆかり、川野里子、俵万智ら昭和…
新藤兼人監督の「ある映画監督の生涯 溝口健二の記録」ですが、この映画を観た人は溝口健二監督の映画が好きだったり興味のある人だと思いますが、私は溝口監督の映画は「赤線地帯」しか観た事がなく「祇園囃子」は冒頭の部分しか観た事がないので、1本しか観た事がないという事になります。 溝口監督が最後に入院していた京都府立病院から取材がスタートしますが、医師はは他の患者の迷惑にもなるからと、あまり協力的ではない様子で、4階の特別病棟の廊下の映像のみ許可されたみたいです。 ◇ 私がこの映画を観たいと思ったのは出演者に興味をもったからです。田中絹代、入江たか子、小暮実千代、山田五十鈴、京マチ子などがインタビュー…
1987年 東宝 監督:市川崑 出演:吉永小百合、森光子、石坂浩二、中井貴一、菅原文太 鑑賞:BS松竹東急 日本映画史を代表する大女優である田中絹代の半生を描いた市川崑監督のドラマ映画です。吉永小百合が田中絹代を演じていますが、やはり美しさは際立っています。それと菅原文太演じる溝口健二監督が渋くて良かったです。こんな文太は見たことがないのでそういう面では貴重な1本だと思います。
父の違う兄姉と、母との愛憎に悩む若い清子。2024年3月に生誕100年の高峰秀子が光沢を放つ小品。 製作:1952年 製作国:日本 日本公開:1952年 監督:成瀬巳喜男 出演:高峰秀子、浦辺粂子、小沢栄(芸名は小沢栄太郎など、何度か変更)、三浦光子、 村田知英子、丸山修 他 レイティング:一般(どの年齢の方でもご覧いただけます) ◆◆ この映画の猫 ◆◆ 役:☆☆(脇役級) 光子が拾う子猫 名前:チビ 色柄:白にキジブチ?(モノクロのため推定) ◆煙のように消えて この映画の主役の高峰秀子は今年2024年3月27日で生誕100年。芸能生活を50年続けた彼女が猫と出ている映画はいくつかあり、ど…