昭和天皇は、今日の見方から見ると、民主主義者ではありません。したがって、リベラルではありません。しかし、当時においては、極めて国際感覚、バランス感覚を持った教養人、常識人でした。文字通りキーパーソンであったわけで、その発言は、時に歴史を読み解くヒントを与えてくれることがあります。戦後、天皇は、初代宮内庁長官に、戦前を述懐して、「下剋上」ということばを使っていました。軍部が、上(天皇)の意向を無視して勝手に動き、ついには、みんなが(自分も含めて)その流れに押し流されてしまったと言っていました。あのとき、厳しく処断していれば、と後悔していたのが、「張作霖爆死事件」(1928年6月)です。「張作霖爆…