リルの毎日はレイヴンとルミナスの二頭の馬の世話、それとプリムローズ、そしてローレルの世話、という言い方はローレルが怒るだろうが、も加わった。馬に乗る練習だけでなく、剣の訓練についても二人一緒に行うことになったのだ。 リルとしては、本音は、迷惑な話だ。プリムローズ一人を教えるのでも大変。別にリルは剣術の師匠ではない。人に剣を教えた経験など、ほぼないのだ。その状況でさらにレベルの違うローレルにまで教えることになった。時間は一緒ではあるが、教え方が異なる。これは思っていたよりも、ずっと難しかったのだ。 「目は悪くない。これは分かりました。ですが、プリムローズ様には致命的な欠点があります」 「致命的……