総務省が公表する「2023年の熱中症による救急搬送状況」によれば、国内で気温が急上昇した7月10日から16日の1週間で、救急搬送が8,189件にのぼりました。前週の3,964件からほぼ倍増しています。梅雨明けとともに、さらなる気温上昇も予想される中、専門職として頭に入れたいポイントを整理します。 既往歴や服薬状況が熱中症リスクに影響大 救急搬送8,189件のうち、半数以上が高齢者です。高齢者の場合、新陳代謝が衰えがちで、汗をかきにくく喉の渇きも感じにくいゆえに熱中症リスクが高くなりがちです。そうした傾向と符合するデータといえます。 そして、熱中症の発生場所の約4割は「自宅」です。屋内は熱がこも…