「1ヶ月ぶりですね」 診察室のドアが閉まりきる前に彼は言った。マスクをしているが、彼が今柔らかな笑顔であることはすぐにわかった。 「そう…ですね…」 私は少し照れたような表情で答えた。 「あぁ…これは…また、ですね…」 「そう…なんです…」 「この間は右足でしたよね…」 「そう…なんです…これって…」 「なる時はなぜか結構なるんですよね…」 ただの皮膚科での話である。 みなさん「ひょうそ(ひょう疽)」をご存知だろうか。 たまにささくれのところとか、指先の傷とかが炎症みたいになって腫れて痛くなるアレ。 www.joa.or.jp ちょうど1ヶ月ほど前、ある日突然息子の足の親指がその「ひょうそ」と…