教養学部の構内にあった学生寮で懶惰な留年生活を送っていた1974年のある日、ふたりの同級生と暮らしていた30畳ほどの部屋に、見知らぬ来客がありました。きけば30年ほど昔の住人とのことで、壁という壁を埋めつくす落書きを眺めまわしたあと、「さすがに残っていないか、ももの落書き」とポツリ。14才から18才までの5年間を怒れる少年たちの一員として過ごした者にとって、いいだももはアイドルも同然の存在でしたので、この呟きを耳にしたあとのわれわれが、初老の闖入者を丁重にもてなしたことは言うまでもありません。 日本経済新聞は8月5日、”市場は偽りの夜明けか - ボルカー型ショックに備えを”という記事を配信し、…