外務省革新派の中心人物だった白鳥敏夫には多少関心があるので、戸部良一『外務省革新派:世界新秩序の幻影』(中公新書、平成22年6月)は前から気にはなっていた。しかし、読まないまま10年以上経ってしまった。ところが、小澤実編『近代日本の偽史言説:歴史語りのインテレクチュアル・ヒストリー』(勉誠出版、平成29年11月)の長谷川亮一「「日本古代史」を語るということーー「肇国」をめぐる「皇国史観」と「偽史」の相剋」をあらためて読んでいたら、注25に驚くべき記述が。 (略)かつての外務省革新派のリーダー的存在で、当時は衆議院議員であった白鳥敏夫(一八八七ー一九四九)は、「チャーチワードの著述や契丹古伝」を…