相坂剛著『鏡影劇場』 あらすじ スペインの都市マドリードで発見された「フェルナンド・ソル」の楽譜。しかしその裏には、とある歴史的文豪の生涯を知るに非常に重要な事柄が列挙された文章があった。その文書をめぐり、およそ数千年前と現代を繋ぐ壮大なミステリの幕が上がる。かの文豪は死の間際まで、何を考え、どう行動したのか。そして一見すると何の意味も持たない古文書が、現代にまで流れ着いたわけとは何か。数奇な運命をたどった文豪の謎に迫りつつ、登場人物の抱える謎や問題も解きほぐしていく。 ― ― まず始めに、本書の著者は相坂剛氏となっています。けれど、小説の冒頭に相坂氏は自身が本書の執筆者ではないと明確に一言を…