この物語はフィクションです。しかし、高知県庁におもてなし課は実在します。 という書き出しの本書。高知県出身の有川浩さんが、県庁おもてなし課から観光特使を依頼されたことをきっかけに生まれた作品。面白い小説であると同時に「地域活性化」や「企画の実現」というビジネスのヒントにもあふれています。私的にはこの3点。 1.有り物を有機的につなぐ 2.視点のリセット、意識の変換 3.お役所仕事の存在と突破 1.有り物を有機的につなぐ 例えば「高知県まるごとレジャーランド化」というアイデア。余計な開発を入れずに、素の自然環境と元からある設備を利用して県全体をアウトドア関係のレジャーランドにしてしまう。 県の中…