山形県議会が県民に1日1回、笑うことを努力義務とする条例を成立させたことに『筆洗(240710)』は思う▼<苦しいこともあるだろさ/悲しいこともあるだろさ/だけどぼくらはくじけない/泣くのはいやだ笑っちゃおう>(「ひょっこりひょうたん島」作詞井上ひさしさんと山元護久さん)▼県民によく笑ってもらい、健康増進につなげる狙い▼意図は理解できるが、笑えと言われて笑えるほど人は器用にできていない▼「笑いは共同作業。人と関わってお互いに共有しないと意味がないものでもあります」と井上さん。無理強いめいた言葉が出てくれば、どうしたって笑いは引っ込んでしまうものだ。笑いを求める条例だが、出てくるのは嘲笑や苦笑ば…