婚家から出奔一人で日本へ 林真理子さんの『女文士』読み返していて発見。 彼女の芯にあるのは、諦めない気持ちだってことです。 親の決めた縁談で、愛情を持てない夫との結婚生活。 このままで終わりたくない、 ただの女では終わらないと決意を固めています。 ただの女というのは、夫に従いて熱帯の国に渡り、夫に仕え子どもを育てることしか知らない女、あきらめることしか知らない女たちだ。女たちは台湾に来て3ヶ月もしないうちに、肌が焼け唇がひび割れていく。そして蕃人そっくりになったいくのだ。 自分はそんな女にだけはなるまいと心に決めていた。 ただの女にはならない、という静枝の気持ちが「女文士になる」という野望につ…