イラストレーター。1932年、愛媛県に生まれる。多摩美術大学卒業後、 教職、作家活動を経て、同大学院美術研究科修了。 朝日ジャーナル連載「第七地下壕」で第一回講談社さしえ賞受賞。星新一、アガサ・クリスティー、筒井康隆、海外SF小説などの装幀・挿絵を手掛ける。大阪万博、沖縄海洋博、科学博などにも参画。バイコロジーを提唱。諷刺に富んだSF的思考をまとめた著作やまちづくりに関するエッセイもまとめている。故郷新居浜市でも数々のデザインを担当。2000年、新宿区の病院にて生涯を閉じる。
「没後20年 真鍋博2020」会場の売店では、展示にまつわる、さまざまな関連商品が発売されていた。 展示内容を見て感服した僕は、それらの商品群も大いに気になった。 トートバッグ。 ブックカバーやしおり。 ポストカード。 なんと、お酒まで販売されていた。 その他、関連書籍やクリアファイルなど、さまざまなものが並んでいたけれど、僕がとりわけ惹かれたものは、これ。 《電気羊》のガレージキット(レジンキャストなどの樹脂で少数生産される組み立て式の模型)だ。 これは、フィリップ・K・ディックの名作、「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」(ハヤカワSFシリーズ版)表紙装画をモチーフにしたものになっている。…
圧巻。 「真鍋博2020」の展示内容は、まさに《圧巻》としか言えないものだった。 僕は、ここを訪れる前に、筒井康隆先生のトークイベントに参加。 この講演で筒井先生が語られた、真鍋博先生の凄さを、僕はまざまざと実感した。 いやはやなんとも独創的で、そして緻密な絵の数々だろう。 まさに、真鍋博先生しか描けない世界に、僕は酔いしれまくった。 展示会場内の撮影は禁止だったのだけれど、会場で販売されていた公式図録を見直して、僕はその素晴らしさを再度認識している。 真鍋博の世界 (日本語) 単行本(ソフトカバー) 展示の内容は多種多彩だったが、とりわけ僕は、SF・ミステリとの関わりについて、興味深く鑑賞さ…
数日経った今でも、まだ、講演の余韻が残っている。 あぁ、松山まで遠征してよかった。 本当に、心からそう思える、極上のスペシャルトークだった。ツツイスト冥利に尽きる。 没後20年 真鍋博2020|愛媛県美術館 この講演は、現在、愛媛県美術館で開催されている《真鍋博2020》展覧会関連のイベントとして企画されたもの。 当初は、定員60名で行われる予定だったが、申込者が続出で、250名に増員。 会場も、県立図書館内のホールから、松山市民会館ホールに変更となった。 開演30分前の会場風景。 250名の定員は、予約だけであっという間に満杯となったため、当日券はなし。 時節柄、席は1席おきとなっているが、…
毎週日曜日は、この一週間に週刊誌などの書評に取り上げられた旬の本を紹介しています。書評内容については各誌・HPをご覧ください。 今週の書評本 表示凡例◆掲載された媒体: 発行号数 掲載冊数書籍タイトル 著者 出版社 税込価格 書評掲載回数(2回以上のもの) ◆週刊朝日「週刊図書館」: 1/27 号 6 冊ルポ 動物園 佐々木央 ちくま新書 1,034彼女はマリウポリからやってきた ナターシャ・ヴォーディン 白水社 3,080絶縁 村田沙耶香, アルフィアン・サアット他 小学館 2,200情報パンデミック あなたを惑わすものの正体 読売新聞大阪本社社会部 中央公論新社 1,870 ②洋装の日本史…
わたしは雑貨が好きで、文房具も好きで、いつかは雑貨屋さんを開きたい! と思った時期がありました。 いろいろな経験を経て、今は「古本屋モドキ」を細々営んでいます。 『ラクマ』を使ったやりとりなので、直接顔を見てお客様と接することはありません。 だからこそ、梱包を丁寧に、かわいくしてみたり、しおりを作って一緒に入れたり、お手紙を書いて差し上げたり。 そういったこころくばりが繋がった『評価』を見ると、いつもうれしく思います。 こんにちは、「夢と読書 一期一会BOOKS」の萌菜花です。 本日ご紹介する本は『かわいいネットショップ』です。 今はメルカリショップやBASEなど、手軽にネットショップを作れる…
今年も残りわずかとなりました。夢のような作品「プレイバック」に、今まで筒井さんを読んできてよかったと思ったのがもう一年前のことです。未だマスクが外では手放せず、感染者も日々増加している状況には息苦しさと怖いくらいの慣れを感じます。そんな中でも本年は筒井さんの今までの活動・業績に対し日本芸術院賞 恩賜賞が贈られ、コロナ禍で延期となっていた「今子青佳書道展ー筒井康隆『残像に口紅を』」が開催。筒井さんの講演を聞くこともできました。また『誰にもわかるハイデガー』文庫化、日下三蔵さん編集によるオリジナル文庫『人類よさらば』刊行、さらにトクマの特選での『馬の首風雲録』復刊、袋とじごと完全再現した『残像に口…
2022年7~12月まとめ 著作 『残像に口紅を 復刻版』中央公論新社 2022.7.25 『馬の首風雲録』徳間文庫 2022.10.15 筒井康隆・蓮實重彦 『笑犬楼vs.偽伯爵』新潮社 2022.12.25 アンソロジー 『日本鬼文学名作選』東雅夫/編 創元推理文庫 2022.8.31 <収録作品>「桃太郎輪廻」 『作家の老い方』草思社編集部/編 草思社 2022.10.3 <収録作品>「いくつになっても色気を」 『故郷へ、友へ、恩師へ、カゼノタヨリ 山田風太郎書簡集』山田風太郎 有本倶子/編 講談社 2022.10.24 <収録作品>「筒井康隆から」 『モノガタリは終わらない』モノガタリ…
インドがウクライナ戦争で示したスタンス、ロシアとアメリカとの中立的な立場を保持する姿勢。これにはロシアに対してエネルギー資源や軍事技術を依拠しているインドの現状が一因している。 特に、原子力発電や核兵器についてはソ連時代からアメリカには背を向けて、ソ連の技術導入を推進してきた。ネルー首相は1956年にソ連のオブニンスクを見学している。この背景にはアメリカがドイツではなく、日本のヒロシマ・ナガサキに原爆投下し、太平洋で核実験を繰り返した。つまり、ホワイトハウスとWASPたちのレーシズムを明確に読み取ったというアメリカの政治学者の指摘がある。 第二次世界大戦は帝国主義国家の争いであったのと同時に、…
*日々の「いいね」を投げ込む箱(敬称略) ★ ジブリパークから生中継(CBCニュース) ジブリパークからのニュース中継に絶妙なタイミングで宮崎駿監督が通っていったwww#ジブリ #ジブリパーク #宮崎駿 #Hayaomiyazaki pic.twitter.com/eWJerAxZne — Mia🇯🇵⚽️ (@aaa88421046) 2022年11月1日 www.youtube.com
こんにちは。 最近、本を全く読んでいません。 子供を産む前は月に3~6冊くらい、長女(現在中1)を産んだ後は月に1、2冊は本を読んでいたのですが、次女(現在小1)を産んで脳みそのポンコツ化がさらに進み、ついに本を読む集中力が全くなくなってしまいました。マンガも長いのは読めなくなっている…。 寝不足や育児のストレスなどが原因で集中力が衰えているところに、加齢も華麗に加わってえらいことになっております。 なので、最近の趣味は短期集中で終えられるドラマとパズルゲームと食べることとブログくらいです。あと散歩も。こんだけ趣味があれば十分かな。 数日前に、NHKのBSプレミアムで2009年4月に放送された…
本の買取強化中です。JR小倉駅北口「小倉の古本屋」古書城田(旧ブログです) JR小倉駅北口(新幹線口)の古本屋、古書城田です。北九州市内をはじめ福岡県内&近県、本の出張買取、本の遺品整理を行なっています。大量歓迎です。査定無料、出張費無料です。どうぞご相談くださいませ。 (買取専門)093-551-3009 メール:shirota@mx71.tiki.ne.jp 古物商許可証 [第32483号/福岡県公安委員会] 全国古書籍商連盟北九州古書組合所属 店舗はJR小倉駅北口、徒歩1分の場所にございます。ファミリーマート小倉駅北口店さんのすぐ裏手となります。ご来倉の折は、どうぞお気軽にお立ち寄りくだ…
あらあら、8月ももう終わり。 日中はともあれ、気づくと、朝夕やたら涼しい空気になって、これはこれで、 「ちょっと早過ぎやしない?」 妙な心配に駆られもするんだった。 □□-■■-□□-■■-□□-■■-□□-■■-□□-■■-□□-■■-□□-■■-□□-■■ 諸星大二郎の『西遊妖猿伝』の最新刊が1年ぶりに出たので、ワクワクしながら読む……、のではなく、まずは、その前編、1年前の「西域編/火焔山の章」第3巻をば書棚からおろし、最初っから読み返す。 ストーリーやらコマ割やら、6割くらいは覚えているけど、4割ほどはやはり忘れてる。 なので、復習だ。 これが、ま~、実に、愉しい。本番前の前戯と云っち…
今週のお題「本棚の中身」 星新一 ショートショートセレクション 星新一 著 和田誠 絵 奇想天外な設定や導入、予期せぬ展開、意外な結末。短編小説の魅力を凝縮したようなショートショートを数多く著した星新一氏のセレクションです。 星新一氏は、日本SF小説草創期の巨匠で、小松左京氏、筒井康隆氏と並び、SF御三家とも呼ばれます。真鍋博氏やヒサクニヒコ氏による装画の文庫版でもよく知られており、装丁もあらたに数多く再版もなされています。永く読み継がれる理由の一つに、時代背景や風俗を書き込まないという特徴があります。また登場人物名もエヌ氏、エフ博士など人名が特定のイメージを呼び起こさない工夫がなされています…
・ テレビ稼業入門 逆説的TV成功法 <三一新書> 野末陳平 1963 三一書房 ¥5,000 ・ 現代ビジネス案内 美容整形から経営コンサルタントまで <三一新書> 紀田順一郎/真鍋博 1963 三一書房 ¥6,000 ・ ビジネスマンのための心理学 : そのコンプレックス解消法 <三一新書> 嶋岡晨 1963 三一書房 ¥6,000 ・ 私のBG論 女としてBGとして <三一新書> 上坂冬子 1963 三一書房 ¥20,000 ・ 結婚と離婚 そのバランスシート <三一新書> 相磯まつ江 1963 三一書房 ¥3,000 ・ 日本の医者 医療と国民生活 <三一新書> 楡林達夫, 小山仁示 …
1962年12月、昭森社から刊行された田村隆一(1923~1998)の第2詩集。装幀は真鍋博、写真は福井鉄也。 目次 星野君のヒント 天使 帰途 開善寺の夕暮れ 雨の日の外科医のブルース 夏の光り 見えない木 保谷 西武園所感 言葉のない世界 NDLで検索Amazonで検索日本の古本屋で検索ヤフオクで検索
※書きかけのまま放置していたのですが、本日であさま山荘事件(検挙)から50年でもあり、追記した上でまとめました。なお、TVOD『政治家失言クロニクル』(P-VINE)でも、本書をもとにした話をしているので、関心を持たれた方はぜひ、手にとってみて下さい。 以前の記事では、1968年以降の時代について触れました。当時は「スチューデント・パワー」なんて言葉もあったように、若者が主役の時代だったといえます。そんななか常々気になっているのが、同時期の「大人」はそんな若者たちをどう見ていたのだろうか、ということです。そのヒントになってくれそうな本を古書店で発見しました。『週刊現代』増刊、3月21日付「連合…
一昨年から……つまりコロナ禍になってから、家で過ごす時間が長くなり、まあいろいろなことをそれまで以上に無駄に考えるようになったわけだ。それで、ゲームについてもいろいろ考えているわけだが、こういう情勢下だからか、あるいは四十路の折り返しに近付いているという年齢のせいなのか、小学生から中学生にかけての頃の自分とゲームの関わりについて思いを巡らすことが多い。年をとるにつれ、子供のときのことを思うようになっていくわけだ。 そういったぼんやりした思考の連鎖・連想の流れで発見した自分の中での新概念として「憧れのゲーム」というものがある。別にそんな深い含みのある言葉ではなくそのままストレートに、子供の頃に憧…