夜の帳が降りる頃、今日も静かな時間がやってきた。 部屋の明かりを消し、ベッドに横たわる。 体は疲れているはずなのに、心のざわめきが収まらず、目を閉じても眠りにつけない。 時計の秒針の音だけが、静かな部屋に響く。 私は昔から夜型の人間ではなかった。 太陽の光を浴び、日中に活動し、夜になると心地よい疲労感に包まれて自然と眠りに落ちる。そんな当たり前の日常が、今では遠い記憶の中の出来事のようだ。 うつ病を患ってからというもの、眠りは私にとって奪われた贅沢となった。 眠れない理由は様々だ。 胸の奥で広がる漠然とした不安、やり残したことに対する自己嫌悪、未来への恐怖、そして、頭の中で繰り返される「自分は…