青年男女は日々の苦悩を語り始めた表現……俳句は 児 島 庸 晃 (この文章は昭和63年「青玄」412号3月号に掲載されたものを採録しました) カワチポテト族ということばを聞いたのは昭和62年11月ごろであったか。ニューヨークの若者たちの現在のあり方をしめすことばだそうだが、なんとなく気力をなくした若者の出現になんともやるせない気持ちであった。カワチとはよこに長く寝そべって、と言う意味で、ポテトを食べながらダベッたり、テレビを見たりして思い思いの時間を過ごすことだそうである。ぼくはいまの若者たちの意欲喪出の裏にある社会のあり方までが見えてきてなんとも妙な気がする。かって1960年代にはビートゼレ…