『宗教を「信じる」とはどういうことか』(石川明人=著 ちくまプリマリー新書)を読みました。この本では「信じる」ということをテーマに、宗教とは何かについて考えていきます。著者はこの本の狙いを「はじめに」の中でこう書いています。 むしろ、宗教という営みの「わからなさ」、あるいは「捉えがたさ」にあらためて気付いていただくことを目指しています。(中略)宗教という営みの「わからなさ」を窓にして、信徒のみならず、無神論者や無宗教者も含めた「人間」全般に普遍的な、矛盾と限界、あるいは悲しみと希望を見つめていくことを、究極的な狙いとしています。 このように本書は、「宗教とは、信じることとは、こうだ」という明確…