新城高校は、川崎市ナンバー2の公立上位校である。同校の入試難易度は、学力向上進学重点校エントリー校(以下、エントリー校)とほぼ同じレベルである。入試倍率は1.50倍と高い。しかし、大学合格実績を見ると、同校の国公立大学現役合格率はエントリー校のそれよりもかなり下がってしまう。なぜ、入り口(入試難易度)と出口(大学合格実績)のアンバランスが生まれるのか、その要因(構造)を探っていきたい。 川崎市内にはエントリー校1校しか存在しない 神奈川県の公表によれば、2023年3月に卒業した公立中学校の生徒は67,684人(令和4年5月公表時の中学3年生の生徒数)である。横浜市26,015人、川崎市10,2…