「ミス・バイオテック、待たせたね。入ってもらって構わないよ」 少し間を置いて「失礼します」 制服に身を包んだアリス・バイオテックが例の付き人と一緒に校長室に入ってきた。確かに、見晴らし台で会ったあの娘だった。「では、私はここで」 そう言うと、校長先生は部屋から出て行った。一緒に話をするのではないのか!?「こんにちは。先日、見晴らし台でお会いしましたね。私はアリス・バイオテック。改めてよろしくお願いします」 アリスは、応接セットの正面の席についた。「ぼ、僕は福島健。よ、よろしくお願いします」 そう言いながら、目が泳いでいた。「どうしたの?」「いや、えーっと、雰囲気が違いますね」「ああ、ごめんなさ…