「酒造」が文化遺産 継承発展の契機としたい(2024年12月8日『産経新聞』-「主張」) 発酵中のもろみを混ぜる蔵元の男性=兵庫県明石市 日本の「伝統的酒造り」が国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録された。 日本酒や焼酎、泡盛と地域色豊かな酒を造る技術が世界に認められたのは喜ばしい。 酒は、祭事や婚礼といった日本の行事に不可欠で、酒造りが地域社会の結束に貢献しているとの評価だ。背景にある文化的価値への理解を深めるとともに、さらなる発展の契機にしたい。 日本酒は日本固有のこうじ菌の働きでコメの発酵を促し造られる。その独特の芳醇(ほうじゅん)な味わいはほかにはない特長だ。同じ醸造酒…