彩希は、顔も成績も家柄も地味でごく普通の今どきの中学2年生。 それに比べ従弟の美冬はかわいくてスタイルも良く、私立の中学に通っている。 文化祭のクラス劇で、成り行きから主役をやることになった彩希は、演劇の楽しさに目覚めていくのだが、目立つようになってくると、クラスのみんなからイジメられるようになってしまう。 「私なんかさ、やっぱり……」 言いかけて、次の言葉が出てこない。つぶやいたとらん涙が出た。 「やっぱり、なんかやっちゃダメだったんだ……」 私のスポットライト/林真理子 作/ポプラ社 クラスには、成績が良く顔もそこそこで気が強くて出たがりの莉子のグループが一軍として君臨している。 彩希は顔…