日本はなぜ戦争を選択したのか。 一般的なイメージでは、第一次世界戦後の世界的不況のなか、日本も窮乏し、経済的に追い込まれて満州に進出(侵略)、これが世界的に批判されて経済封鎖され、日本は追い込まれて太平洋戦争に突入した、というのが定説かもしれない。 この定説に対し、日本は当時、好景気で経済状況がよかったのにも関わらず、軍が経済原理を理解していなかったため日本を窮乏化させた、と経済・金融分析、財政分析を通して指摘した人が松元崇だ。日本は「持たざる国」ではなく、軍の経済音痴が「持たざる国」にさせていったことを分析している。この指摘は重要だろう。世界列強の「せい」ではなく、日本の経済政策の失点で「持…