積読本の処分メモ - 三中信宏『系統樹思考の世界』(下) 「分類思考と系統樹思考、クロスセクションとタイムシリーズ」(2023/5/17)の続きである。 いつもの通りコメントしようと思って書き始めたのだが、中途半端な文章となってしまったので、一言コメントにする。 形而上学アゲイン-「種」論争の教訓、そして内面的葛藤 進化学や分類学の近年の哲学的論議では、例えば「ダーウィンは唯名論者だったのか?」とか「種(species)は実在するのか?」というような、言葉の正しい意味での形而上学的な問題が繰り返し論じられている。様々な対象物の進化や系統を論じる上では、適切な形而上学の設問は今なお論じる価値があ…