働けなくなり、家を失ったとき直面する現実。 『コロナ禍の東京を駆ける 緊急事態宣言下の困窮者支援日記』(稲葉剛・小林美穂子・和田靜香編/岩波新書) コロナ禍で日雇いなどの非正規労働者たちは仕事を失い、去年4月に出された緊急事態宣言にともなうネットカフェ等の休業で、そこで暮らしていた人が一斉に行き場をなくす事態となった。2回目の緊急事態宣言が出されている現在(2021年1月29日)も長引く経済不況で、これまで貧困とは無縁だった人々にも住居喪失の危機がひろがっている。 『コロナ禍の東京を駆ける-緊急事態宣言下の困窮者支援日記』(稲葉剛/小林美穂子/和田静香・編)は、コロナ以前から生活困窮者支援を続…