1983年、当時ナゴムレコード主催者であったケラリーノ・サンドロヴィッチが筋肉少女帯の大槻ケンヂ・内田雄一郎と結成した、自称"最後のテクノバンド"。
氣志團の綾小路翔やロマンポルシェ。の掟ポルシェなどに、多大な影響を与えた。
ヴォーカル:おーつきモヨ子(特撮/ex.筋肉少女帯)
エレクトーン/ギター:ハヤブサのユウ(水戸華之介&3-10chain/筋肉少女帯)
ヴォーカル:ケラリーノ・サンドロヴィッチ(ケラ&ザ・シンセサイザーズ/ex.有頂天)
基本的に、内田が家にあったリズムボックス付きのオルガンで弾いた曲に合わせて、内田のギターや大槻とケラのヴォーカルを乗せるという、チープなプログレ風テクノのスタイル。
YMO「ライディーン」やキング・クリムゾン「STARLESS」に適当な歌詞を付け、堂々と「作詞・作曲:空手バカボン」と表記した曲や、加藤和彦・北山修「あの素晴しい愛をもう一度」の皮肉を込めたカヴァー曲などの他、オリジナル曲は大槻によるシュールなギャグ系の歌詞や陰鬱で救いようのない歌詞のものが多い。
しかし、初期筋少によってセルフカヴァーされ、楽曲クオリティ的に完成した曲も多数(「2人と5人」=「最後の遠足」、「福耳の子供」、「から笑ふ孤島の鬼」=「孤島の鬼」、「日本の米」、「労働者M」など)。大槻のソロ活動においても「私はみまちゃん」「パヤパヤ」などがセルフカヴァーされている。
また「労働者M」は、ケラリーノ・サンドロヴィッチが戯曲のモチーフとして使用し、同名の舞台がシアターコクーンにて2006年2月5日から2月28日まで演じられた。
初ライブは1983年5月22日、かつて渋谷にあったニューウェーブ喫茶「ナイロン100%」にて。
ライブにおいて、内田のオルガンはカセット録音したものを流す。内田が親戚の法事でいなかったり、ケラが他の仕事でいない時も多々あったらしい。曲の合間にはコントなども披露する。
メンバー三人の別活動(本業)が忙しくなってからも解散宣言はせず、メンバー三人のライブやイベントへのシークレットゲストもしくは飛び入り参加といった形での活動が主体となっていた。
2006年にCD発売を記念して行われた久々のライブでは、エレクトーンを録音したカセットは、時代の流れと共にiPod(内田の個人的な所有物)へと変わっていた。
「バカボンのススメ」
「孤島の檻」
「バカボンの頭脳改革〜残酷お子供地獄」
「はじまり〜ナゴム・オムニバス2」(オリジナルアルバム未収録曲「のんきな兄さん」他)
それら全曲(ただしオリジナルアルバムのコントは未収録)を収めたCDとして「空手バカボン ベスト」があったが、現在は廃盤。インターネットオークションなどで高値で取り引きされることも多かった。
2005年8月24日にナゴム再生委員会によるナゴムレコード全作CD化の第一弾として、2枚組CD「空手バカボン ナゴムコレクション」が発売。入手困難だった楽曲群が手に入る様になった。前回のCD化の際には省かれたコント部分も収録され、ライブ音源などボーナストラックも豊富だが、YMOとキング・クリムゾンの曲を無断使用した空手バカボンを代表とする三曲「来るべき世界」「バカボンと戦慄 −Staress & バカボンBlack」「バカボンと戦慄 partⅡ −Staress & バカボンBlack partⅡ」は収録されていない。
他には、ロマンポルシェ。選曲のオムニバスアルバム「DJロマンポルシェ。のニューウェーブ愚連隊2(邦楽編)」に「おおもうけバカボン」が収録されている。
DJロマンポルシェ。のNEW WAVE愚連隊 Vol.2(邦楽編)