ドロデア層のゴンコケンを紹介してから、筆者個人の中で広義ハドロサウルス科(または基盤的ハドロサウルス科)がちょっとしたブームである。白亜紀末期に出現したエウハドロサウリア*1と比べれば見た目上も知名度的にも地味な存在ではあるが、しかし彼らも世界各地で繁栄し、エウハドロサウリアの勢力が拡大を続ける中においても一定の勢力を保ち続けた存在である。さらに言えばエウハドロサウリアの進化を語るうえで基盤的ハドロサウルス科の理解というのも欠かすことはできないわけである。 さて、日本において基盤的ハドロサウルス科と言えば、今となってはヤマトサウルスが圧倒的な知名度を誇るだろう。産出したのは歯骨と4個の頸骨、烏…