インスタのリール動画で「寿司ネタの原価率一覧」みたいな背景が動いているだけの静止画が流れてきて、効率主義もついにここまで来たかと感慨深くなった。タイパ・コスパ世代でもっとも意識が高い人は回転寿司に行って原価率で食べるものを選ぶのである。すなわち選択の基準は消費者のなかには存在せず、その外側に存在する。 「コスパ抜群」「タイパがいい」などという形容詞を店紹介の動画で見ない日はないのだけど、パフォーマンスの部分、経済学で言うところの「効用」というべきところが、その値段や時間を除する数のほうは各個人で違うはずなのに、除された後の数値があたかも普遍的価値を持っているような世界になっている気がする。 ま…