薬師丸ひろ子のデビュー曲『セーラー服と機関銃』がヒットした時、少し複雑な思いがありました。 主な理由は2つ。 映画のヒットに支えられた歌のヒットに、なんかずるいという気がしたのが1つ目の理由。「歌のヒットは、歌の魅力で作るべき」みたいな思い込みがあったのです。角川映画自体は結構好きだったのですが、当時の映画評論家からは批判を浴びることも多く、主演女優に映画の主題歌を歌わせて両方のヒットを狙う手法も批判の的になっていました。そんな批判が私の思い込みを、支持してくれたように感じていた期間があったのは事実。でも、その思い込みはやがて消えました。 映画が歌の魅力を増幅できる力があるとしても、それは歌自…