丹後の竹野の海岸に立つ穴穂部間人と聖徳太子の母子像。 現代社会で他者との競争に明け暮れて生きる私たちは、私たちの意識というものは、自分の言動を管理している自己意識が全てだと思いがちだ。 そして、社会での色々な不安や悩み、他人と比較した優越感や劣等感、確執や争い、喜びや満足も、この自己意識の基準の上に生じている。 脳の専門家の説明では、右脳は感情的な部分を担い、左脳が論理的な部分を担って、そこから人間意識が生じるとされる。 それに対して、ジュリアン・ジェインズが、『神々の沈黙』という著書の中で、私たちの意識は、古代において大きく変わった時期があったと述べている。 彼は、その意識の変化は、アルファ…