やさしい笑顔のおばあさん。 「ニャーーン」 と、ニャン太がおばあさんの顔を見ながら猫の声をかける と、ニッコリ笑顔が上からニャン太をのぞき込む。 そのまましゃがんだおばあさん。そのひざに前足をかけて、グイッとからだを寄せながら鼻を当てて、あいさつしようとしたニャン太。だが、ヒョイとおばあさんに抱っこされてしまった。 「ニャンちゃん、何してたの・・・」 犬のシロとケンカしようとした・・、とは言えないニャン太。抱っこされながらおばあさんの顔をまじまじとながめた。なぜか安心する。なぜかうれしい。なぜか、眼に涙がたまる。そうして、なぜか自然に、のどがゴロゴロなりだした。 「ニャーン!」 おばあさんの手…