女ジゴマ:高橋筑峰 1912年(大1)春江堂書店刊。 「ジゴマ」(Zigomar) とはフランスの新聞連載小説の一つで、強盗、殺人などの凶悪犯罪を行う怪人のことで、警察や探偵を翻弄する姿勢が人気を呼び、映画化された。日本では1911年11月11日に初めて公開され、人々に大きな衝撃を与え、異常な評判となる社会現象となった。(下掲の「キネマ・レコード」誌の記事参照) 書物としても映画のノベライズ本や、翻案本、あるいは単なる便乗本、つまり「ジゴマ」が入っただけの書名で売ろうとした出版社が続出し、この時期(大正初期)だけでも20数点が出された。 この「女ジゴマ」もそうした便乗本の一つだった。京浜地区の…