神奈川県小田原市に本社をおく、小田急グループの鉄道事業者・中小私鉄。鉄道線について、対外的に「箱根登山電車」と称している。
英文表記:HAKONE TOZAN RAILWAY Co.,Ltd.
1949年11月1日、東京証券取引所に上場。2003年7月28日、株式交換により小田急電鉄の完全子会社となり東証2部上場廃止。
鉄道線は途中の箱根湯本駅を境に運転系統が分かれ、小田原寄りの区間は小田急の車両、強羅寄りの区間は箱根登山鉄道独自の車両が使用されている。小田原-箱根湯本間では小田急の各駅停車が同区間を往復(一部は新松田まで直通)しているほか、特急ロマンスカーも乗入れていることから事実上、小田急線と一体化されているという見方もできる。
箱根湯本より先は箱根登山電車の区間となり、最大80パーミルの急勾配とスイッチバックによって山を登っている。
小涌谷には「箱根駅伝」で有名な踏切がある。
1979年、スイス・レーティッシュ鉄道と姉妹提携を締結。同鉄道沿線の名所に因み、2000系電車には「サンモリッツ号」、1000形電車には「ベルニナ号」(1982年、鉄道友の会「ブルーリボン賞」受賞)の愛称が付いている。
2006年3月17日までは小田原−箱根湯本間では小田急の車両(1,067mm軌間=狭軌)と箱根登山鉄道の車両(1,435mm軌間=標準軌)がともに使用されていたので、この区間はレールが3本敷かれた「三線軌」になっていた。車庫のある入生田と箱根湯本の間を除き、標準軌間のレールは撤去された。
箱根登山鉄道の架線電圧は750Vで、小田急電鉄は1500Vであるため、小田急車の乗入れ開始の際、箱根登山鉄道の電車に750V・1500Vの両方に対応できるよう改造を施し、小田原〜箱根湯本を1500Vに昇圧した。