中学2年生 この夏の母も、調子が鰻登りだった。稀に見る絶好調。トイレでいきなりぶっ倒れたのだ。貧乏長屋のトイレは汲み取り式。トイレの真向かいにある水しか出ない風呂場で、行水をしていたら、ドタドタドタッッと大きな音。慌てて風呂場の戸を開けると、仰向けに倒れた母。排泄物を床にぶちまけて、気絶をしていた。まずは驚き、次に汚さに慄いたが、命の危険を心配してひとまず風呂場へ引き摺った。咄嗟に、『仰向けに寝かせていては危険だ、窒息するかもしれない』と思い横むけにした。吐瀉物が詰まると死ぬと学校で習った気がした、結局吐瀉したので私の判断は正しかった。我ながら、ピンチな時に冷静だなと思う。助けが必要だったので…