皇紀2600年に同じ。伝説上の神武天皇即位の年(紀元前660年)を元年とする神武天皇即位紀元の第2600年、すなわち西暦1940年を指す。これを記念して同年にはさまざまなイベントが開催された。 ただし、東京オリンピック、万国博覧会など、開催予定だった一部のイベントは日中戦争の激化を理由に中止された。
戦争の足音は、私が物心ついた頃から聞こえ始めていました。 小学2年生の時のことです。 お盆にたもとの長い絽の着物を着て、日傘を差して歩いていると、ふと私1人だけが周囲から浮いているような違和感を覚えました。 いつの間にか、長いたもとがヒラヒラするような着物はぜいたく品と見做され、国民服やもんぺ姿の人が増えていたのです。 世の中の雰囲気が今までとは違ってきていることを子どもながらに感じ始めた頃でした。 私のもんぺは、母が自分の着物をほどいて縫ってくれました。 もんぺ 国民服 (いらすとや) 紀元2600年には盛大なお祭りが行われました。 日本は神の国と称え、愛国心を高め、戦意を高揚する狙いもあっ…
1940年(昭和15年)11月10日(日)、東京の皇居前広場で「紀元二千六百年式典」が盛大に開催されました。 (神武帝の即位から2600年)紀元2600年記念行事とは1940年(昭和15年)が初代神武天皇が即位して2600年目にあたる年とされ、国を挙げての大祝賀となりました。 (皇居前で紀元二千六百年式典)帝都・東京では、11月10日から皇居前広場で、紀元二千六百年式典が盛大に開催されました。 (式典はラジオで生放送) 皇居前で行われた祝賀会の様子は、当時唯一のラジオ局であった日本放送協会(のちのNHK)のラジオ放送を通じて全国に実況中継されました。このとき天皇の勅語の箇所だけは放送が中断され…