5月末、欧州からあるニュースが届いた。 27日、フランスのマクロン大統領は訪問先のルワンダで、(謝罪はしなかったものの)1994年のルワンダ大虐殺に関するフランスの責任を認めた。28日、ドイツ政府は20世紀初頭に当時の植民地ナミビアで犯した虐殺を正式に謝罪した。 歴史を清算し、見直すときが来ているのだろうか。 一方、東アジアは、いまだに歴史の傷を乗り越えることができていない。 6月4日。32年前の中国で、天安門事件が起きた日。だが、本土でこの話は「タブー」。歴史からは葬り去られている。つい最近まで自由の砦であった香港でさえ、国家安全維持法が施行されると、天安門事件の博物館は当面閉鎖され、30年…