昔読んだ歴史小説に、冴えない役人が出てきました。何を聞いてもまともな返事が出来ず、当たり前の雑務程度しか出来ない。 しかし、外に出ると、急に頭が回りだし、能弁になり、国家の大計すら語れるようになる。 外、というのは、建物の外です。外交の場とか、そういうわけではない。 なので、その物語の主人公である上司は、何か相談事があると、彼を馬車に乗せ、外に連れ出し、馬車の上で意見を聞いたとか。 まぁ、小説での話なので、本当かどうかは知りません。 でも、こういう人、けっこういるのではないでしょうか。 大計を持っていながらも、がんじがらめの環境で、声を発することもできないとか。 素晴らしい才を抱きながら、下っ…