拝啓 この手紙 読んでいるあなたは どこで 涙して いるのだろう 五十(いそじ)の僕には 誰にも話せない 悩みの種があるのです ボケた自分に 宛てて書く手紙ならきっと 一瞬で 忘れさられるだろう 今 しばかれて たたかれて 萎えてしまいそうな僕は嫁の言葉を 信じ 働けばいいの? ひとつしかない この部屋で ボコボコにされて恐怖の中で 今も 生きている 今も 生きている・・・ 拝啓 ありがとう 五十(いそじ)のあなたに 伝えたい事があるのです夫婦とは何で どこをほめるべきか がまん続ければ 見えてくる 老いたしわくちゃの 嫁は厳しいけれど三途の川へと 泥の舟よ 沈め もう 夢捨てて 賭けないで …