満員電車の揺れが人々の立ち位置を均(なら)すように、 社会の発展とともに人々の活動が均されていく。 そうやってできた自然調和的な制度。 この程度のことでは長いものに巻かれていればいいのに、 という話。(写真:フォトAC) 【満員電車のマジック】 若いころの一時期、都会の満員電車で通勤しなくてはならないことがあり、山手線などで毎回ヘドが出そうなほど、人やら壁やらパイプやらに押し付けられていました。とくに乗り込むときが大変で、当時の駅員さんは容赦ありませんでしたのでガンガン押し込んでくる。ところがその圧力に耐えてようやくドアが閉まり、ほんの数十秒電車に揺られるだけで、不思議なことに息のできないほど…