週刊少年マガジンにて好評連載中の久米田康治先生の漫画『さよなら絶望先生』で、主人公の糸色望が言う決めゼリフ。
「絶望した!○○に絶望した!」
という形で使うのが定番である。(○○には各自の絶望対象を)
元は『かってに改蔵』22巻第5話で名取羽美が言ったセリフでもある。<「絶望した!人生に絶望した!」*1
あまりに高らかに絶望を宣言するセリフのため、一部ファンからは
「そんなに元気に絶望されても…………。」
という苦笑に満ちたツッコミも入るがそれはご愛嬌。
ことあるごとに「絶望した!」を繰り返すネガティブ思考な糸色望だが、きちんと定職(公務員)に就いている上、実は資産家の息子で、傍から見れば将来の不安とは無縁そうなところが面白い。作中ではむしろ人生を謳歌しているようにさえ見える。
このことは同作品のヒロインでポジティブ発言を連発する風浦可符香(ペンネーム)が、実は複雑な家庭環境に育っており、他人にトラウマを植え付けたり心の傷を抉るような行動を好むなど、ドス黒い感情を抱えていることと比べ、対照的で非常に興味深い。
*1:なお、かってに改蔵かってに研究しやがれBOOK―公式ファンブックによるとこのセリフは「小泉首相の名言『感動した!』のパロディーである」とされている。ということは小泉純一郎が「絶望した!」を生んだ……と強引に言えなくもない。