幕末から明治維新にかけて、日本の歴史を大きく動かした人物の一人が 木戸孝允(きど たかよし) です。西郷隆盛や大久保利通と並び「維新三傑」と称される彼は、薩長同盟の締結、戊辰戦争の勝利、そして明治新政府の基盤作りに大きく貢献しました。しかし、彼の名は西郷や大久保ほど一般には知られていません。本記事では、木戸孝允の生涯とその功績に焦点を当て、彼の魅力に迫ります。 1.長州藩の俊英としての出発 木戸孝允は1833年、長州藩(現在の山口県)で生まれました。幼名は「桂小五郎」。のちに改名しましたが、桂小五郎の名前の方が有名かもしれません。彼は幼い頃から聡明で、長州藩の名門・吉田家の養子となり、藩校・明…