前田さんは以前、腹筋の継続のために、しんどくてもできそうなノルマを課すアイデアを話していました。私はこれを「腹筋一回論」と呼んでいます。洗い物も一枚だけ洗う。そうすると結局、全部やっちゃう。本当にめんどくさくて、3分の1しか進まなくても、何もしないより全然いい。もし本当に一枚しか洗わなくても、ちょっとは進んだことになる。そういう理屈でしたね。 それを振り返って思い出したのが、「パーシグの煉瓦」です。「ロンギヌスの槍」「オッカムの剃刀」みたいでかっこいいのでこう呼んでいます。パーシグとは、アメリカの作家ロバート・パーシグのことで、煉瓦は彼の著書「禅とオートバイ修理技術」で登場する小話に由来します…