だいぶ前に読み終わっていたのに、書き残しておくのを忘れていた。 ここ数か月、自分で書いた小説を読み返すということをしていたので、しばらく小説は読みたくないなあと思って(無意味に凹む可能性があるから)、手にした2冊。まったく毛色が違うように見える2冊だけど、どちらも私を受け入れてくれる、度量の大きい本だった。 傷を愛せるか 増補新版 (ちくま文庫 み-37-1) 作者:宮地 尚子 筑摩書房 Amazon いろんな状況や背景のある人、そして自分自身と真摯に向き合ってきたのだろうなあ、ということが滲み出ている文章だった。真摯に向き合う、ということは、でも、すべてのものに一定の距離をとる、ということな…