国立西洋美術館というほぼポスト印象派ぐらいまでの西洋絵画しか集めていない美術館が日本の現代アートという全く重ならない領域の展覧会をやるということで楽しみにしていた。開幕前日の内覧会で「ここは未来のアーティストたちが眠る部屋となりえてきたか?」という問いかけを題した展覧会の、それとは関係のない原因で軽く炎上していたのでますます楽しみになった。 西洋美術館が自らに問いかけるとともに、「美術館とは何か?」「現代アートとは何か?」ということに加え、「『私たち』とは何か?」「公共性とは何か?」というもっと大きな問いを投げつけるものであった。しかし普段美術館に行くのと全く違う頭を使った。田中功起は美術館へ…