私は老人ホームで働く介護士の「かいごの木」です。日々、高齢者の方々と接する中で、多くの喜びや温かさを感じています。しかし、同時に、高齢者鬱と呼ばれる病と向き合うことも少なくありません。 私の母も高齢者鬱を患い、長い間苦しみました。母が元気だった頃の姿を知っているだけに、その変化は見るに堪えませんでした。母が抱える心の闇を理解することができず、何も力になれない自分を責め続けた日々もありました。 しかし、介護士として多くの高齢者の方と接する中で、高齢者鬱について少しずつ理解を深めていくことができました。そして、母が経験した苦しみを少しでも多くの人に知ってもらい、同じような思いをする人が一人でも減れ…