**1. 認知予防と睡眠時間の関係** 睡眠時間は、認知機能と密接に関連しています。十分な睡眠をとることは、認知症の発症リスクを低下させることが示されています。 例えば、2017年に発表されたコホート研究では、1日7時間以上の睡眠をとる人は、1日5時間未満の睡眠をとる人に比べて、認知症の発症リスクが25%低いことが示されました(1)。 また、2018年に発表されたメタアナリシスでは、睡眠時間が短い人は、睡眠時間が長い人に比べて、認知症の発症リスクが1.5倍高いことが示されました(2)。 睡眠中に分泌されるメラトニンというホルモンは、抗酸化作用を持ち、脳細胞を保護する働きがあります。また、睡眠中…