著者:小川洋子出版社:講談社 「注文の多い注文書」以来の久しぶりの小川作品は、 相変わらず静かで独特な連作集だった。 古いクッキー缶の中に収められた思い出の品々。 それらにまつわる物語は見てはいけないものを見ているかのような 妙な感覚に戸惑う。 特に「今日は小鳥の日」の突然の気色悪さには、なぜ?と驚く。 補聴器セールスマンの人生の中に差し込まれるふと腐臭漂う狂気が 美しいやら不気味やら。 補聴器セールスマンの子供の頃を描いと思われる「選鉱場とラッパ」は 他の作品と毛色が違うが、この子の人生がどのように変転してきたのか 色々と考えてしまう。 うまく繋げられないくらい説明が無いので想像するしかない…