「長男をお授けくださったら、その子は神様にお捧げします」 子宝に恵まれなかったハンナでしたが、祈りにより授かった子がサムエルです。「神の子」「彼の名は神」の意味が含まれています。 ハンナは息子サムエルが乳離れするまで、毎年行っていた宮参りには参加せず、子育てに専念しました。そして子供が乳離れすると、夫と共に宮もうでに行きました。それはまた、息子サムエルを手放す日でもあり、神様との約束を果たす日でもありました。 日ごとに賢く愛らしさを増す幼子。母として、心中の葛藤やいかばかりか。察して余りあるところですが、彼女の信仰は揺ぎ無く、神様に麗しい幼子をお捧げ出来ることを感謝していました。 ラマの北、約…