神亀元(724)年、元正天皇は、皇太子で甥(文武天皇と宮子の皇子)の首親王に譲位した(聖武天皇)。 聖武天皇即位宣命は、文武天皇は聖武天皇に皇位を伝えることを構想していたが、若年だったために元明天皇・元正天皇が、聖武天皇が成長するまで代わりに即位していたと述べている。 ち新1555元正天皇即位の際と同様に「草壁皇子-文武天皇-聖武天皇 」という父系嫡子継承の規定路線があり、女性天皇は中継ぎであったことにして、即位の正当性を訴えたものであると考えられる。 角選391また、宣命では元正上皇が聖武天皇を「ワガコ(=吾が児/朕が子 など)」と呼んでおり、故文武天皇の皇后格として、擬制的な息子として皇位…