日々、ご高齢の方々と接する中で、人生の最終章を迎えた方々の言葉や想いに触れることが多くあります。 そうした経験を通じて強く感じるのは、「世の中の『正しい生き方』というものに縛られすぎると、人生を見失ってしまうことがある」ということです。 現代社会では、多くの人が「こうあるべき」という枠組みに囚われています。 良い学校に進み、良い会社に就職し、結婚し、家を持ち、子どもを育て、老後は悠々自適に暮らす。これが一般的に「正しい生き方」とされているかもしれません。しかし、果たして本当にそれが正解なのでしょうか? 老人ホームで過ごされる方々の中には、そうした「正しい生き方」を一生懸命に歩んできた方もたくさ…