早朝、六時前から既に草刈り機のうなり音が聞こえてくる。この時期、農山村では夏場の雑草との格闘は終わりが見えない。因みに草刈りは欧米にはあまり見ない光景である。そもそも日本のように雑草が勢力を張る事はない。日本の植生は多彩で土壌は実に豊かなのである。雑草魂などという言葉は日本ならではのものなのである。 もう何回野良に出て草刈りをやっただろう。見回りに来た母が「刈った雑草を片付けろ。」と言う。「このまま放置するのが土壌の為じゃ。」と取り合わない。そもそもこの畑にミミズがいないのがおかしい。土の色も本来の土壌の色ではない。いい土壌とは個相と気相と液相の割合が4:3:3といわれるが、まるでほぼ固相では…