2 科学的に発展した現代医療と東洋宗教を基とする野口整体 「西洋医学は人間の体を物として研究した」という師野口晴哉の言葉が、私の潜在意識に入っていました。 私が特に問題と思うことは、日本の大学での医学教育においては、哲学の時間がないことです。これ自体、世界中の医学教育において珍しいことのようです。 (日本の近代医学では、とりわけ「心身分離(心身二元論)」の傾向が強く、医学教育に宗教や精神の問題を入れるのはタブーとなってきたようです) また、戦後社会のありようが大きく変化するにつれ、日本の伝統的な倫理観はすっかり薄らいでしまいました。 医療で行う手術や投薬において、家族には「こんなことはさせられ…